研究紹介
触媒開発
ニーズに合ったポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)を重合するために必要な触媒の研究開発を行っています。
JPCグループの触媒技術
ポリオレフィン触媒技術
ポリオレフィンの分子量、組成、分岐、規則性(それらの分布)を制御する触媒技術を保有しています。
フィリップス触媒
シリカなどの無機酸化物の担体にクロム化合物を担持し、焼成(賦活)することで得られる触媒です。
一般に得られるポリエチレンは分子量分布が広く、長鎖分岐を持ちます。
担体の種類や賦活の温度によって、得られるポリエチレンの分子量や分子量分布、長鎖分岐量などを制御することができます。
チーグラー・ナッタ触媒
TiCl3またはTiCl4と有機アルミ二ウム化合物を組み合わせた触媒です。工業的にはMgCl2を担体として、
用いることが多いです。不均一固体表面上に存在する遷移金属が活性中心となるため、活性種は不均一であり、
得られるポリマーの分子量分布は広く、共重合体の組成分布は広くなります。
メタロセン触媒
メタロセン錯体と助触媒を組み合わせた触媒です。単一の錯体を用いるため、
活性種は基本的に均一であり(=均一系single-site触媒) 、
得られるポリマーの分子量分布は狭く、共重合体の組成分布は狭くなります。
ポストメタロセン触媒
均一系single-site触媒であり、中心金属には一般に後周期遷移金属(Ni,Pd,Fe etc.)が用いられます。
従来の触媒では困難であった、極性モノマーを重合することができます。
配位子の立体的・電子的構造により、製造ポリマーの分子量や分子量分布、分岐数、共重合性などを制御することができます。
解析技術
触媒・材料の構造や特性を決定する分析的研究
高度な装置と解析技術によりソリューションを提供し、材料改良方針の提案、トラブルシューティング等に貢献しています。
物性予測型の研究
理論や計算科学を駆使して、物性予測を行う。望ましいポリマーを設計し、製造方法にフィードバックしています。